あの日の交換日記

「あの日の交換日記」 辻堂ゆめ 中央公論新社


交換日記をすることで人の人生を変えることもあるのだなあと思いました。そして先生という立場は,責任が大きいです。

大変だけど,素晴らしい仕事だと思いました。

私も交換日記したいなあと思います。

以下は本書の中で印象的だった文章です。


『文章って,不思議ですよね。

本心を隠すことも,さらけだすことも,自由自在にできます。

相手を癒す薬にもなれば,心臓をえぐるナイフにもなります。

嘘をつくのも簡単です。どこまでが書いている本人自身の気持ちなのか,推し量るのが難しくもどかしい。

でも私は思うのです。

一文字一文字をノートに書き記すために使った,その時間だけは本物なのだと。

内容がどうであろうと,手書きの文章の中には,相手への愛が絶対的に存在するのだと。

もしかすると,交換日記というのは,ペンや鉛筆を使うことが少なくなった現代にこそ,真価を発揮するものなのかもしれません。』

P306〜307